講師メッセージ
歴史的建造物の保存活用に関する専門知識を持つ建築士等の専門家(ヘリテージマネージャー)を育成するための講習会は、阪神・淡路大震災の後に、兵庫県建築士会ではじまり、昨年度までに 40 道府県の建築士会で講習会が行われています。このたび、東京都建築士会でも、講習会を行うことになりました。東京都では、歴史的建造物の保存活用のために、開発圧力が強いことや第 2 次世界大戦後の現代建築に近いものに優れたものがあるなど、他の道府県にはない特徴があります。このたび始まる講習会では、講義と演習を通じて、全国統一の基本的な専門知識と同時に、東京都独自の課題に取り組むための知識の習得を目指した形になっています。人数に限りがありますが、多くの建築士の方の参加をお待ち申し上げます。
日本建築士会連合会・全国ヘリテージマネージャーネットワーク協議会運営委員長
工学院大学理事長
後藤 治
歴史的建物を保存活用するために必要なことがいくつかあります。一つは自分の生まれ育った町や住んでいる町の建物の価値を発見することです。残したいと思う気持ちが第一歩です。二つめは建物の価値を見つける知識です。そのために建物を見学し文献調査したり現地で実測を行います。三つ目は活用を所有者とともに考えて実現する技術です。損傷を見つけ、修理や予算を計画することが必要になる場合があります。文化財として登録する知識も必要になります。本講座では多様化する歴史的建物の価値を知り、活用へと進む現実的な方法を学びます。この中で歴史的建物に対する自己の価値観を広げることができると信じています。歴史的建物への熱い視点が保存への道筋になります。
自由建築研究所一級建築士事務所代表
協同組合伝統技法研究会副理事
伊郷 吉信
東京ヘリテージマネージャー
について
東京建築士会では、循環型社会における建築のあり方を見据え、地域に眠る歴史的建造物の保全・活用を推進することにより、地域固有の風景を回復しつつ誇りのもてる地域づくりに貢献することを目的として、歴史的建造物の保全活用にかかわる専門家(ヘリテージマネージャー)の養成講座を開催します。登録文化財・指定文化財のような誰もが価値を認める歴史的建造物だけでなく、地域の資産として活かされるべき建築物の保全・活用の提案、良質なストックの有効なマネージメントに貢献できる専門家の育成を目指しています。講義と演習で構成される計60時間以上の養成講座を行い、全時間受講者を「ヘリテージマネージャー」として登録し、養成と活動の推進につとめています。皆様の受講をお待ちしています。
講座概要
2024年 東京ヘリテージマネージャー養成講座 〔令和6年度〕
期間 | 令和6年10月~令和7年3月 【計60時間】 詳細はこちら(PDF) |
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会場 |
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受講料 | 東京建築士会正会員 59,400 円(税込)/一般 79,200 円(税込) ※事前振込。振込方法は申込いただいた方にメールでご連絡いたします。 |
受験資格 | 建築士(一級、二級、木造) |
定員 | 40名(申込先着順/定員になり次第締切) |
CPD | 60単位 |
講習内容 | 講習カリキュラム通り(予定) 講習カリキュラムはこちら(PDF) |
申込方法 | 申込はこちら |
注意事項 |
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講座について |
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主催 | 一般社団法人 東京建築士会 |
企画 | 東京建築士会 まちづくり委員会 |
お問い合せ先
一般社団法人 東京建築士会 東京ヘリテージマネージャー養成講座係
〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町11番1号 富沢町111ビル5階TEL 03-3527-3100/MAIL ogiya@tokyokenchikushikai.or.jp