会長挨拶


会 長 古 谷 誠 章
『より魅力ある東京建築士会を目指して』
新年明けましておめでとうございます。
昨年は元日早々に令和6年能登半島地震が発生し、波乱の年明けとなってしまいました。さらに9月に能登地方で発生した豪雨災害が重なり、被災地域の方々、並びに復興に尽力されている皆さまには今でも大変なご苦労が続いており、改めまして被災されたす べての方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
東京建築士会の会長となってすでに4年目となりました。昨年6月には日本建築士会連合会の会長も拝命し、すでに半年が経過しました。その間に全国の各ブロックでの会長会などに出席し、各地域での建築士会員の熱心な活動に触れて皆さんの大変な情熱に大いに刺激を受けています。それにつけても各会が直面する会の財政再建、会員増強の課題は大変深刻なものがあることも肌で感じました。
本会もいよいよ来年度からは長年据え置かれてきた会費の改定が行われます。正会員は29年ぶり、賛助会員は実に41年ぶりの改定となりますが、会員各位にはご理解賜りますよう、切にお願い申し上げます。一方で東京建築士会の活動の一層の活発化、魅力を高めていくことに皆さんと共に努めて行きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。併せて会員の利便性を向上させるべく、会員証のデジタル化など、会務・広報全般におけるDXの一層の推進に向けて、先進技術に堪能な若手会員の協力のもとに、すでに準備を進めているところです。東京建築士会LINEアプリによる迅速な情報発信を開始しました。まだの方はこのページ下部にあるQRコードからすぐにご登録ください。日本建築士会連合会としても、財政健全化タスクフォースを立ち上げ、全国都道府県の建築士会の知恵を取り上げて互いに共有するべく、本腰を入れた取り組みを開始しています。そうした中、建築士の使命の拡大につながる、本会の「これからの建築士賞」の取り組みなども大きな関心が寄せられています。
さらに、東京都建築士事務所協会、日本建築家協会関東甲信越支部を加えた建築東京三会の協議においては、いつ起きてもおかしくはない首都直下型地震などの有事に備えて、災害時に各会の初動の足並みを揃えるための緊急連絡網の整備や、日頃からの連携・交流の促進を図るべく議論を始めました。昨年訪れた全国各地でもその県の三会、あるいは建築学会各県支所を含めた四会が連携して「○○県建築人会議」を企画している仲間にも出会いました。防災に限らず、およそ一般社会に対する活動やメッセージなどの発信に、建築に関係する各団体が歩調を一にして共に行動することの意義はとても大きいと考えます。
最後になりましたが、本年は5月に八王子の大学セミナーハウスを会場に、関東甲信越建築士会ブロック会青年建築士協議会「東京大会」が開かれます。開催地である東京建築士会も会をあげて大いに支援して参りたいと思っています。是非皆さんも奮ってご参加ください。
末筆になりますが、本年一年の全会員の皆様のご健勝とご活躍をお祈りいたします。
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令和7年1月
東京建築士会 会長 古谷 誠章
[ 略 歴 ]
1955年 東京生まれ/1980年 早稲田大学大学院理工学研究科修了/1980~1986年 早稲田大学理工学部助手/1986~1994年 近畿大学工学部講師/1994年 早稲田大学理工学部(現創造理工学部)助教授、NASCA設立/1997年~ 同教授
[ 教 職 ]
上記の他、日本女子大学、北海道大学、東京工業大学、東北大学他で非常勤講師、韓国慶熙大学校建築専門大学院招聘教授、中国湖南大学客座教授、中国昆明理工大学客座教授、中国青島理工大学顧問教授他
[ 主な著書 ]
「マリオボッタ 構想と構築」(訳)、「Shuffled 古谷誠章の建築ノート」、「がらんどう」、「僕らはこうして建築家になった」、「マドの思想」、「モダニズムの地平 12 組 13 人の建築家との対話」、「建築家っておもしろい」、「NOBUAKI FURUYA 179 WORKS」
[ 受賞歴 ]
1991 年 第8回吉岡賞「狐ヶ城の家」/1999 年 日本建築家協会新人賞「詩とメルヘン絵本館」/2007 年 日本建築学会賞(作品)、日本建築家協会賞、BCS 賞「茅野市民館」/2011 年 日本藝術院賞「茅野市民館」/2012 年 日本図書館協会建築賞・ AACA 賞「小布施町立図書館まちとしょテラソ」/2012 年 BELCA 賞「早稲田大学會津八一記念博物館(改修)」/2014 年 日本建築大賞「実践学園中学・高等学校自由学習館」/2015 年 日本建築学会賞(業績)「『失われた街』模型復元プロジェクト」/2016 年 BCS 賞「日清食品グローバル・イノベーション・センター the WAVE」/2017 年 福島建築文化賞準賞「喜多方市新本庁舎」/2017 年 千葉県建築文化賞「鋸南町都市交流施設・道の駅保田小学校」/2017 年 中部建築賞「静岡理工科大学建築学科棟えんつりー」/2018 年 高知県木の文化賞「宿毛まちのえき林邸」/2000~2017 年 日本建築学会作品選奨(計 11 作品)
[ 団体関係 ]
2001 年~現在 UNESCO-UIA(国際建築家連合)・ 建築教育認定評議会第Ⅳ地域代表副議長/2004 年~現在 UIA(国際建築家連合)・ Education Commission 委員/2005~2006 年 ARCASIA(アジア地域建築家協議会)副議長/2005~2007 年 日本建築家協会副会長/2005~2011 年 UIA2011 東京大会日本組織委員会学術部会長/2008~2011 年 UIA2011 東京大会(第 24 回世界建築会議)・ UIA Scientific Committee 議長/2013~2015 年 日本建築学会副会長/2016~2018 年 日本建築士会連合会学術理事/2017~2019 年 日本建築学会第 55 代会長/2021年~東京建築士会第16代会長/2024年~日本建築士会連合会第12代会長
[ 主な作品 ]
「香北町立やなせたかし記念館」、「早稲田大学會津八一記念博物館(改修)」、「ジグハウス/ザグハウス」、「近藤内科病院」、「茅野市民館」、「高崎市立桜山小学校」、「熊本市医師会館・看護専門学校」、「小布施町立図書館まちとしょテラソ」、「実践学園中学・高等学校自由学習館」、「山鹿市立鹿北小学校」、「喜多方市新本庁舎」、「T 博士の家」、「静岡理工科大学建築学科棟」、「沼田町暮らしの安心センター」、「道の駅たのはた思惟の風」、「パルテノン多摩 大規模改修」、「阿久根市民交流センター 風テラスあくね」他