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加藤 雄介Yusuke Kato
東京建築士会 青年委員会委員長
建築士・建築家すなわちarchitectのフィールドが多様化している昨今において、その職能は「世の中の様々な事柄に対して秩序を与えていくこと」であると常々私は考えている。これからのarchitectは狭義での建築のみを思考するのではなく、その建築物を取り巻く環境やデザインへの広い視野が求められることへの意識だ。本大会の企画母体である東京建築士会青年委員会は、建築に対する関わり方も多様な者が集まり、現在「ワクワクの花を咲かせ、より多くの人とわかち合おう」のスローガンのもと、活動している。「ワクワク」とは自分の中で沸々と湧き上がるものもあれば、未知のものと出会った時の衝撃から生まれるものもあろう。その活動の集大成がこの「関ブロ東京大会」である。それぞれの活動から自らの領域を広げ、他者との出会いとつながりを共に実らせていくことを目指す。ここでは吉阪隆正の大学セミナーハウスを舞台に「東京空間万博2025」と題して、様々なarchitect同士のつながり、建築を取り巻く多様な分野との出会いを演出する。これからの建築はいかにあるべきか。現代を生き、未来を担うarchitectの役割とは何か。世代を超えて共に思考し発信する営みが、5月10日、ここに広がる。